■汚職

 ウクライナには汚職がはびこっており、2019年、元コメディアンのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)氏は、大統領選で汚職撲滅を公約に掲げて勝利した。

 汚職・腐敗を監視する国際NGO「トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International)」が発表している公的部門の腐敗度ランキング「腐敗認識指数」では現在、180国・地域中122位。2014年の142位よりは改善しているが、近隣のEU加盟諸国を大きく下回っている。

■チェルノブイリ原発事故

 1986年4月26日、史上最悪の原発事故がウクライナのチェルノブイリ(Chernobyl)原子力発電所で発生した。

 死者数の統計にはばらつきがあるが、爆発で約30人が死亡し、事故関連の疾病で多数の死者が出たとされている。旧ソ連当局は当初、大惨事の隠蔽(いんぺい)を図り、その後も事故の規模を小さく見せようとした。

 最終的に、原発から半径30キロ以内に住む35万人が避難を余儀なくされた。当局は、この地域に再び安全に住めるようになるのは2万4000年後としているが、一部の高齢の住民は立ち入り禁止区域に戻って居住している。

 近年は、米ケーブルテレビ局HBOの人気ドラマ「チェルノブイリ」の影響で観光地にもなっている。

■「ボルシチ」の故郷

 根菜のビーツとキャベツを使ったスープ、「ボルシチ」といえば、ロシア料理と思われることが多いが、ウクライナでは、14世紀までさかのぼる国家遺産と見なされている。(c)AFP