【2月21日 AFP】パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)で、昨年12月に不法入植地のユダヤ人入植者1人を殺害、2人を負傷させた襲撃事件の容疑者の住宅をイスラエル軍が解体した。その際に起きた衝突で、17歳のパレスチナ人少年がイスラエル軍に撃たれて死亡した。

 14日、ヨルダン川西岸ジェニン(Jenin)近郊のシラトハリティヤ(Silat al-Harithiya)村で、解体工事の開始前にパレスチナ人数百人とイスラエル軍が衝突。爆発物を投げつけたとされる一部のパレスチナ人に向けてイスラエル軍が発砲し、モハメド・アブサラ(Mohammed Abu Salah)さん(17)が頭を撃たれて死亡した。イスラエル軍は、解体工事を完了させて撤収した。

 イスラエルは、イスラエル人に対する襲撃事件の容疑者の住宅の解体を頻繁に実施している。解体は度重なる緊張の原因となっており、個人の責任を関係者にも負わせる「集団的懲罰」に当たるとの批判もあるが、イスラエルは襲撃を抑制する効果があると主張している。 (c)AFP