【2月15日 AFP】北京冬季五輪に出場しているフィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(Kamila Valieva、ロシア五輪委員会<ROC>)が、ドーピングスキャンダルに揺れた日々を振り返り、「精神的に疲れた」と話した。

 15日に行われる女子シングルで金メダル最有力のワリエワだが、昨年12月の検査で禁止薬物のトリメタジジン(Trimetazidine)が検出されたことが発覚し、激動の日々を過ごした。

 15歳のワリエワは14日夜にロシアのテレビ局に対し、「ここ数日はとても困難な日々だった」と話した。

 同日スポーツ仲裁裁判所(CAS)は、検査で陽性が出たものの、ワリエワの五輪出場の継続を認める裁定を下した。しかし国際オリンピック委員会(IOC)は、ワリエワがシングルで3位以内に入った場合、メダル授与式を行わないと発表した。

「うれしいと同時に精神的に疲れた」と話すと涙を流したワリエワは、「これはうれし涙だが、悲しい涙でもある」と続け、「それでも五輪にいられること、挑戦し、国を代表できることはもちろんうれしい。ベストを尽くせればと思う」と述べた。(c)AFP