【2月14日 AFP】北京冬季五輪の舞台で、果敢に宙を舞ったフリースタイルスキー女子のマルゴー・ハケット(Margaux Hackett、ニュージーランド)。彼女はバンジージャンプのパイオニアの娘で、わずか4歳のときには飛び降りを経験している。

 父のAJ・ハケット(AJ Hackett)氏は1980年代にバンジージャンプの人気確立に貢献した人物で、1987年にはエッフェル塔(Eiffel Tower)から飛んで大きな話題を呼ぶと、その1年後には世界初となる商業的なバンジージャンプ場を立ち上げた。

 そして北京五輪では、22歳の娘も父親の命知らずな足跡をたどるかのように、フリースタイルスキー女子のスロープスタイルとビッグエアに挑んだ。14日のスロープスタイル予選では最後に転倒して決勝進出を逃したが、子どもの頃に味わったアドレナリンが噴き出す経験は、スキーでも役に立っているという。

 ハケットは「私が最初にバンジージャンプをしたのは4歳のときだった」と明かし、「すべてつながっていると思う。小さな頃からかなりクレイジーな経験をして、極限の感情を味わえたことが、スロープスタイルとビッグエアに生きていると思う」と話した。

 この日は残念な結果に終わったが、ここから立ち上がり、次の五輪出場へ向けて切り替えようとしている。

「全力を尽くしたが、残念ながら最後のジャンプは飛びすぎて転倒してしまった」と悔やみつつ、「運よくけがはなかったけど、もっとやりたかった。飢えていたし、あしたの決勝を楽しみにしていた。次の機会を待つしかない」と前を向いた。(c)AFP