【2月12日 AFP】北京冬季五輪のスノーボード米国代表選手は12日、長年コーチを務めるピーター・フォーリー(Peter Foley)氏が性的不正行為や不適切行為を疑われていることに「かなり動揺」しており、告発は「チームの士気」を損なうものだと主張した。

 女子スノーボードクロスで2010年の冬季五輪に出場したキャレン・チャイフルック・シフソフ(Callan Chythlook-Sifsof)さんが、11日にインスタグラム(Instagram)でフォーリー氏が「10年にわたり女子選手の裸の写真を撮り続けてきた」と投稿したことを受け、米国スキー&スノーボード協会(USSA)は現在調査を行っている。

 チャイフルック・シフソフさんは、1994年に米代表のヘッドコーチ(HC)に就任して現在は北京五輪でチームに帯同しているフォーリー氏から、自身がまだ17歳だった時にチームメートと共に同氏から性的な発言を浴びたことも明かした。

 一方、この日新種目のスノーボードクロス混合団体決勝を制した同国のニック・バウムガートナー(Nick Baumgartner)とリンゼイ・ジャコベリス(Lindsey Jacobellis)は、フォーリー氏を擁護した。

 これが5度目の五輪となる36歳のジャコベリスは、「競技に集中しているときに、こんなことが起きてかなり動揺しているのは間違いないし、これがチームの士気を多少なりとも損なう」とし、「このチームに20年間いる身として、彼の人柄は本当に高く評価できる」と擁護した。

 一方、40歳にして4度目の五輪出場を果たしているバウムカードナーは、フォーリー氏を「父親のような存在」と話している。そして、一緒に練習するのは「楽しくて光栄なこと」であり、「彼が人として、そして指導者として成長する姿を見るのは素晴らしいことだ。彼のおかげで自分はアスリートとして成長している」と語った。 

「あの人のことについては、これ以上できないくらい高く評価しているし、自分たちにとっては本当に大きな存在。自分の人生で最も素晴らしい全ての瞬間には、あの紳士がずっと一緒にいる」 (c)AFP