【2月11日 AFP】11日に行われた北京冬季五輪、スノーボード男子ハーフパイプ決勝では、平野歩夢(Ayumu Hirano)が納得のいかないスコアへの怒りを胸に、劇的な逆転優勝を果たした。

 2014年ソチ冬季五輪と2018年平昌冬季五輪の2大会連続で銀メダルを獲得した平野は、2本目に驚異的なランを見せながらも、その時点でトップに立っていたオーストラリアのスコッティ・ジェームス(Scotty James)に次ぐ2位にとどまった。

 しかし、3本目の最終ランでさらに上を行く圧巻のパフォーマンスを披露。96.00点を記録して金メダルをつかみ取り、ジェームスを92.50点の銀メダルに抑えた。

 2本目のランで、平野は最高難度のトリプルコーク1440を成功させて最後まで滑りきった史上初の選手となった。普段は穏やかな23歳は2本目の得点について「納得いってなかった」と振り返り、「そういう怒りが自分の気持ちの中でうまく表現できた」とコメントした。

 平野が2本目のランで主導権を握ったと考えたのに対し、ジャッジは別の評価を下して重圧がのしかかる最後の勝負をお膳立てした。

 昨年はスケートボードで東京五輪にも出場した平野は「最後の最後で納得いく形で決められたのはすごく大きかったし、自分の滑りには満足できた」とコメントした。(c)AFP/Andrew MCKIRDY