【2月12日 CGTN Japanese】米紙「シカゴ・トリビューン」は7日付の紙面で、北京冬季オリンピックのビッグエア種目について、「役目を終えた鉄鋼工場の『クレイジーな煙突』から飛び出すのは、煙ではなくアスリートたちだ」とユーモアたっぷりにつづっています。

 同紙はまた、「今週月曜日(7日)、世界初の常設ビッグエア施設で、冬季オリンピックの最新種目の一つであるフリースタイルスキー・ビッグエアがスタートした。北京西部にある改造された鉄鋼工場は、この競技の驚くべき背景になっている」と報じています。

 ビッグエア首鋼は、高さ200フィート(約60メートル)の巨大施設。中国初の国有鉄鋼工場として知られる「首鋼」から生まれ変わった複合施設「首鋼パーク」の中に建てられています。「首鋼」はかつて、中国の鉄鋼生産が世界をリードするうえで大きな役割を果たしました。現在は、「都会のオアシス」とも言えるユニークな商業施設に姿を変えています。さびついた工場の社屋や設備をあえて残し、芝生や人工湖、植物を中心とした緑の空間を増設した、不思議な空間となっています。園内には高炉をスチームパンク風に改造したイベント施設や、売店、オフィス、博物館も備わっています。

 米国のフリースタイルスキー代表として、数々の絶景を目にしてきたアレクサンダー・ホール選手も、ビッグエア首鋼の景観について、「後ろにある『クレイジー』な煙突がカッコいい」と驚きを隠せない様子でした。

 同じく米国のニコラス・ゲーパー選手は、「まるで仮想世界かオンラインゲームの中にいるような感覚だ」と語っています。

 近年、ボストンやアトランタなどの公園に仮設のビッグエア施設が建てられていますが、米国のコルビー・スティーブンソン選手は、「足場がついた(仮設の)ジャンプ台は使い心地が悪く感じる。このような常設施設なら、そういう心配はない」と話しました。

 また、スウェーデンのオリバー・マグヌソン選手は「山の上にいるような感覚だ」と感想を述べました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News