【2月4日 AFP】(更新、写真追加)北京冬季五輪の開会式に出席するロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が4日、中国に到着し、習近平(Xi Jinping)国家主席と会談した。プーチン大統領は、両国の緊密な関係をたたえた。

 習氏は、新型コロナウイルスが最初に確認された武漢(Wuhan)でロックダウン(都市封鎖)が実施された2020年1月以降、国外に出ておらず、外国首脳との対面会談はここ約2年で初めてとなった。同氏はこれから、五輪に合わせて訪中する20人以上の外国要人と立て続けに会談する。

 テレビ放送された映像の中でプーチン氏は、ロシアと中国の関係は「前例のない性質のものであり、尊厳ある関係性の手本だ」と述べた。

 中国中央テレビ(CCTV)によると、プーチン氏は「習主席とは旧知の仲だ」「良き友として、また世界の問題解決について多くの点で一致する政治家同士として、われわれは常に緊密なコミュニケーションを図ってきた」と述べたという。

 欧米との緊張が高まる中で、世界最大の国ロシアと世界最多の人口を擁する中国は結束を強めてきた。他国に先駆けて北京五輪への出席を表明していたプーチン氏は、習氏と共に4日夜の開会式に臨む。

■米国の「悪影響」を批判

 双方が内容に合意し、会談後にロシア側が公表した文書で両国は、米国が主導する北大西洋条約機構(NATO)に対し、「さらなる拡大に反対」するとともに、「冷戦(Cold War)時代」のアプローチをやめるよう呼び掛けた。

 同文書で両国はさらに、米国がアジア太平洋地域にもたらした「平和と安定への悪影響」についても批判。英米豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」と、特に潜水艦調達をめぐる協力関係への「深い憂慮」を表明した。

 その上で両国は、「こうした行為は(アジア太平洋地域の)安定と持続可能な発展の維持という使命に反する」ものであり、「軍拡競争のきっかけになる恐れがある」と指摘した。(c)AFP