【2月4日 AFP】北朝鮮は4日、北京冬季五輪の開幕を同日迎える中国に祝辞を贈った。これについて識者は、北朝鮮が大会期間中はミサイル発射実験を行わないことを示唆している可能性があるとみている。

 北朝鮮は先月、7回という前例のない頻度でミサイル発射実験を繰り返した。

 国営朝鮮中央通信(KCNA)は4日、「世界規模の保健危機と前例のない厳しい状況にもかかわらず」五輪が無事開幕することについて、金正恩(Kim Jong Un)総書記が中国の習近平(Xi Jinping)国家主席を「心から祝福」したと伝えた。

 金氏からの祝辞には、「北京で燃え盛る聖火は、どんな困難や課題も中国人民の精力的な前進を阻むことはできないということを明示している」と記されていたという。

 世宗研究所(Sejong Institute)の張成昌(Cheong Seong-chang)氏はAFPに対し、欧米諸国の制裁を無視する一連のミサイル発射実験に、中国は「苦々しい思いをしただろう」との見方を示した上で、「きょう金氏が習氏に祝辞を贈ったことで、中国は、北朝鮮が大会中は発射実験を自粛するだろうと期待できる」と述べた。

 北朝鮮は、北京五輪への参加が認められていない。(c)AFP