【2月3日 AFP】シリア北西部で3日、米特殊部隊が過激派組織幹部を追跡して前例の少ない空からの急襲作戦を実行し、13人を殺害した。米国防総省は、作戦は「成功した」と発表した。

 今回の作戦は、過激派が支配するイドリブ(Idlib)県で米国が行ったものとしては、2019年にイスラム過激派組織「イスラム国 (IS)」の最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr al-Baghdadi)容疑者を殺害した作戦以降では最大規模とみられている。

 米特殊部隊の標的は現時点では不明だが、ソーシャルメディアや地元住民の間では、ISではなく国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の関係者との見方が出ている。

 国防総省のジョン・カービー(John Kirby)報道官は声明で「米中央軍(US Central Command)の管理下にある特殊作戦部隊が今夜、シリア北西部で対テロ作戦を実施した」と発表。ただ詳細には触れず、「作戦は成功した。米側に被害者はいなかった」と述べるにとどまった。

 シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)はAFPに対し、同作戦で少なくとも13人が死亡し、うち7人は民間人だったと主張した。作戦では、特殊部隊のヘリコプターがアトメ(Atme)近郊で極めて危険な着陸を行ったという。

 AFP取材班は、米特殊部隊の主な標的の一つとみられる民家を訪れた。2階建ての建物には、激しい戦闘の痕跡が残っていた。窓枠は外れ、天井は焼け焦げ、屋根の一部は崩落。壁や床に血が飛び散った部屋には、マットレスや粉砕された扉の破片などが散乱していた。

 300万人以上が暮らすイドリブ県は、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権に抵抗する反体制派の支配下にあり、最後の拠点でもある。米軍はここ数か月、同県で過激派幹部を狙った作戦を繰り返している。(c)AFP/Aaref Watad with Layal Abou Rahal in Beirut