【1月30日 AFP】政府軍と反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」との紛争が続くエチオピア北部ティグレ(Tigray)州について、国連(UN)の世界食糧計画(WFP)は28日、事実上の封鎖が長期化する中で人口の約4割が極度の食料不足に陥っていると警告した。

 WFPによると、ティグレ州の人口の83%に当たる460万人が食料不足の状態で、うち200万人は「極度の」不足に陥っているという。

 また、隣接するアムハラ(Amhara)州とアファール(Afar)州でも、この数か月間で戦闘が激化し、食料不足が深刻化しているとWFPは警告。

 WFP東アフリカ地域事務所のマイケル・ダンフォード(Michael Dunford)代表は「戦闘が続くのであれば、飢えに苦しむ数百万人の人々に支援物資を届けるため、紛争の全当事者が人道的な停戦に合意し、物資輸送用の回廊を認める必要がある」と述べた。

 国連は、ティグレ州が数か月にわたり事実上封鎖されていると指摘している。

 米国政府は、アビー・アハメド(Abiy Ahmed)政権が同州への援助を妨害していると非難している。一方、エチオピア政府はTPLF側の攻撃のせいだと主張している。(c)AFP/Robbie COREY-BOULET