【1月29日 AFP】サッカー21クラブW杯(2021 FIFA Club World Cup)に出場するタヒチのASピレー(AS Pirae)は28日、選手7人とスタッフ2人が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の検査で陽性反応を示したことを受け、国際サッカー連盟(FIFA)の要請に従って開催地アラブ首長国連邦(UAE)への出発を遅らせた。

 クラブを指揮するナエア・ベネット(Naea Bennett)監督の話によると、検査で陰性が確認された選手はUAEへの渡航を控えて空港へ向かったものの「クラブ内でウイルス感染がこれ以上拡大していないことを確認する」ために、FIFAから搭乗を遅らせるよう求められたという。

 監督はさらに地元テレビ局TNTVに対して「現地に到着したとき必要な人数がそろわなければ、試合を放棄せざるを得ない」ともコメント。クラブは陽性だった選手の陰性が確認されて、新たな陽性者が一人も出ないことを願いつつ、選手全員が28日夜に再検査を受けることになっている。

 仏領ポリネシアのアマチュアクラブであるピレーは、総勢35人の選手や関係者に義務付けられたウイルス検査のために3500ユーロ(約45万円)以上の費用を工面するのは「困難だった」と主張。追加検査に関しては、FIFAが費用を負担することになっている。

 クラブW杯では、6大陸の各王者と開催国のトップクラブが激突する。今大会はオセアニア覇者のオークランド・シティ(Auckland City、ニュージーランド)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)を理由に出場を辞退し、FIFAの要請でピレーの代替出場が決まった。

 ピレーは来月3日の開幕戦でUAE王者アルジャジーラSC(Al Jazira Sports Club)と対戦することになっている。ベネット監督は、フィールドプレーヤーは十分にそろっているとしながらも、「ゴールに関しては、GKではない選手が守ることになるかもしれない」と述べた。(c)AFP