【1月26日 AFP】オランダのマルク・ルッテ(Mark Rutte)首相は25日、欧州で最も厳格な部類に入る新型コロナウイルス関連規制を26日から一部解除し、バーやレストラン、美術館、博物館の営業再開を認めると発表した。

 ルッテ氏は規制解除の理由について、クリスマス直前に実施された事実上のロックダウン(都市封鎖)をめぐり、飲食業や文化施設で生じた「大きな緊張」を受けた措置と説明。「感染者数が急増している中、これは矛盾した措置のようにも感じられる。私たちはリスクをとるのだということを明確にしなければならない」と語った。

 商店やジム、美容院や売春業は15日から営業が再開されているが、それ以外の業種は閉鎖が続いており、反発を生んでいた。先々週の週末には、複数の都市のカフェが規制に反し営業を再開。美術館など数十の文化施設が抗議として、1日だけ美容院として開館した。

 ルッテ氏は、政府が「大きな緊張と支援を求める声を受け、可能な措置の限界を意識的に模索している」と述べた。

 オランダでは、変異株「オミクロン株」の影響により1日の感染者数が約6万人に達している一方で、集中治療室に入る患者や死亡者は減少している。だがエルンスト・カイペルス(Ernst Kuipers)医療・スポーツ相は、新型コロナウイルスは「インフルエンザではない」とし、状況は依然として不安定だと警告。長期にわたり減少していた入院患者数が、今週には再び増加に転じたことを指摘した。(c)AFP