【1月23日 AFP】シリアでイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」構成員が収容されている施設が襲撃を受けた事件で、ISと施設を管理するクルド人部隊との戦闘は22日、3日目に入った。人権監視団体によると、これまでに90人近くが死亡した。

 襲撃されたのは北東部ハサカ(Hasakeh)にあるグワラン(Ghwayran)収容所。在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)のラミ・アブドルラフマン(Rami Abdel Rahman)代表は、襲撃後の戦闘で「クルド人治安部隊員少なくとも28人、民間人5人、IS構成員56人が死亡した」と述べた。

 この施設にはIS構成員とされる3500人以上が収容され、幹部も含まれていたとされる。同監視団によるとISは20日夜、施設への攻撃を開始し、武器を奪って収容されている仲間の一部を解放した。うち数百人は再収容されたが、数十人が逃走を続けているとみられる。

 クルド人治安部隊は収容施設を包囲し、ISが攻撃の足がかりとした周辺地域の制圧に向け戦闘を続けている。米軍主導の連合軍も空からクルド人治安部隊を支援している。

 クルド人主体のシリア民主軍(SDF)は、グワラン北部の地区で「激しい衝突」があり、民家を家宅捜索してIS戦闘員20人以上を殺害したと発表した。(c)AFP