【1月22日 AFP】スノーボード女子パラレル、スイス代表のパトリツィア・クンマー(Patrizia Kummer)は、新型コロナウイルスワクチンの接種を受けずに北京冬季五輪への準備を進めている中で、現在は中国で3週間の隔離期間を過ごしている。

 2014年ソチ冬季五輪のパラレル大回転で金メダルに輝き、2012〜14年のW杯でパラレル総合優勝を果たした34歳のクンマーは、来月の五輪に向けて隔離中であることが判明している唯一の選手で、練習を再開できるのは出場種目が始まる5日前となっている。

 ワクチン非接種を決断したのは昨春のこと。「個人的な理由」だといい、「ワクチンに反対しているわけではないが、自分の中にとどめておきたい理由はいくつかある。自分を正当化する必要はない」と説明した。

 現在は北京郊外にあるホテルの自室で行動を制限されている。

 25平方メートルの部屋にはトレーニング用の自転車が用意され、快適に過ごしているというクンマーは、「部屋は清潔だし、中国料理も大好きだから最高」と話す。

 ビデオ会見では「自分の大きなアドバンテージは、時差ぼけにならないこと」と語り、下は向いていないと強調。「自分はとてつもなくポジティブな人間。ネガティブ思考になっている時間はないし、隔離期間がパフォーマンスにどんな影響を及ぼすかなんて考えもしない」と語った。

「難しい状況だとは思わないし、まして注目に値するとも思わない。誰もがそれぞれの決断を下すのだから」

 さらに、「けがをしたりして、もっと困難な状況に陥る可能性もあった」とし、「自分を信じている。勝てるチャンスは他の参加者と同じ」と話した。(c)AFP