【1月20日 AFP】女子テニスのビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)は19日、中国の彭帥(Peng Shuai)の身の安全を確認するため、女子テニス界は同選手と直接連絡を取る必要があるとコメントした。

 四大大会(グランドスラム)のダブルスで2度の優勝を誇る彭は昨年11月、中国の張高麗(Zhang Gaoli)前副首相による性的暴行をSNSで告発すると、投稿は中国のネット上ですぐさま検閲、削除され、同選手は一時消息不明となった。

 3週間して再び姿を現し、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長とテレビ電話で会話したことが明かされた彭だが、本当に自由の身なのかは今も疑問が残っている。

 長くWTA選手協議会(WTA Players' Council)のメンバーを務めるアザレンカは、彭の安全を確認するため今も労力を割いていると話した。

「彭帥との接触で大きな進展はないが、われわれとしては彼女が安全で、心安らかでいるかを確認するためにあらゆる努力を払い続けていく」

 現在出場中の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)で過去2度の優勝を誇るアザレンカは、「いつか彼女から個人的に話を聞くことができれば。それがゴールだと思うし、現時点で最大の目標」と述べた。

 また、世界ランキング1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)は、再び彭のプレーを目にすることを望んでいると話した。

 彭の安全への懸念を拭い去るため、中国に圧力をかけ続けるには何が重要かと問われたバーティは、「テニス界は一致団結していると思う」と答えると「もちろん、私たちは彼女の安全に注視している。彼女が健やかであることを全員が望んでいるし、彼女が問題なくやれていることを願っている。ここに戻ってきた彼女の姿を見るまでそれほど長くかからなければいい」と続けた。(c)AFP