トンガ噴火、遭難信号受信 英女性の遺体発見
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【1月18日 AFP】国連(UN)の人道問題調整事務所(OCHA)は18日、海底火山が噴火した南太平洋トンガで、低地の島から遭難信号を確認したと発表した。さらに同日、波にのまれた英国人女性の遺体が発見されたことが明らかになった。死者の報告は初めて。
OCHAは、特にマンゴ(Mango)、フォノイ(Fonoi)両島の物的損害が激しいとして懸念を示している。両島の住民とは連絡が取れていない。トンガ政府の統計によれば、マンゴ島の人口は30人超。
OCHAによると、本島トンガタプ(Tongatapu)の西海岸沿いで特に激しい被害が報告されており、リゾート施設や住宅が崩壊したほか、2人が行方不明となっている。行方不明者の詳細は明らかにされていない。
トンガ在住の英国人女性アンジェラ・グローバー(Angela Glover)さん(50)の兄弟は18日、グローバーさんの遺体が発見されたと明らかにした。飼い犬を助けようとして波にのまれたという。
グローバーさんは夫と共にトンガで暮らし、野良犬の保護や里親探しを支援する慈善団体を運営していた。
噴火から3日が経過した今も大部分の通信網が遮断されているため、現地からの情報はほぼ入ってきていない。
OCHAは、通信難のため被害の全容は把握できていないが、飲料水や作物の汚染が懸念されており、安全な水の供給が求められると指摘した。
ニュージーランドとオーストラリア空軍は17日、トンガに哨戒機を派遣したほか、支援物資輸送の準備も進めている。(c)AFP