【1月13日 AFP】英国のアンドルー王子(Prince Andrew、61)から性的暴行を受けたとして米国人女性が起こした民事訴訟で、ニューヨークの裁判所は12日、訴訟の却下を求めた王子による申し立てを退けた。これにより、訴訟は続行する見通しとなった。

 原告のバージニア・ジュフリー(Virginia Giuffre)さんは、米国の法律で未成年に当たる17歳だった2001年、米実業家のジェフリー・エプスタイン(Jeffrey Epstein)元被告によって性交目的でアンドルー王子ら有力者に貸し出され、性的暴行を受けたと主張。昨年、損害賠償を求め提訴していた。

 エプスタイン元被告は、未成年の少女らを性的目的で人身取引したとして起訴された後、勾留中に自殺。王子は、自身に対する疑惑を一貫して否定している。

 裁判所に提出された書類によると、ルイス・カプラン(Lewis Kaplan)判事は、訴訟の却下を求めたアンドルー王子の申し立てを「全面的」に退けた。

 王子の代理人弁護士は先週、ジュフリーさんが2009年に交わした和解で、エプスタイン元被告が犯したとされる性犯罪について他の関係者を訴える権利を放棄していたとし、訴訟の却下を求めていた。ニューヨークの裁判所が今月初公開した和解内容によると、ジュフリーさんは、50万ドル(約5700万円)を受け取ることで、エプスタイン元被告に対する民事訴訟の取り下げに合意していた。(c)AFP/Peter HUTCHISON