【1月11日 AFP】カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は10日、先週発生した前例のない騒乱でクーデター未遂を鎮圧したと主張し、支援のため同国入りしたロシア主導の部隊については「間もなく」撤収すると強調した。

 同日には、カザフスタンと軍事同盟を結んでおり、同国に部隊を派遣した旧ソ連諸国の首脳がオンライン会議に臨んだ。

 この会議でトカエフ大統領は、自国近代史上最悪となった今回の騒乱について、「武装した過激派」が抗議活動に乗じて権力を掌握しようとしたとの見方を示し、「クーデター未遂だった」と主張した。

 またトカエフ氏は、ロシアが主導する集団安全保障条約機構(CSTO)から2000人強の部隊と250の軍事装備が配置されたと説明した一方で、部隊は「間もなく」カザフスタンを離れると述べた。

 オンライン会議に出席したロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領も、部隊は任務が終わり次第撤収すると明言した。

 同部隊をめぐっては、ロシアがこれを利用し、旧ソ連のカザフスタンにおける影響力を強化するのではないかとする懸念の声も出ていた。

 カザフスタン内務省は9日、今回の騒乱で少なくとも164人が死亡したとの発表を「技術的なミス」を理由に撤回。10日には、8000人近くが尋問のために拘束されていると明らかにした。

 最大都市アルマトイ(Almaty)では10日、インターネットが復旧し、通常の生活が戻りつつある。同日には国全体で、今回の騒乱の死者を追悼した。(c)AFP/Christopher Rickleton with Jonathan Brown in Moscow