【1月10日 AFP】中央アジア・トルクメニスタンのグルバングルイ・ベルドイムハメドフ(Gurbanguly Berdymukhamedov)大統領は8日、50年にわたり天然ガスが燃える巨大クレーター「地獄の門」の消火方法を見つけるよう専門家に指示した。

 地獄の門は、カラクム(Karakum)砂漠の中央部ダルバザ(Darvaza)村に位置し、直径70メートル、深さ20メートル。旧ソ連時代の1971年、天然ガスがたまった巨大な空洞の真上に設置された掘削リグが地面とともに崩落してできた。燃焼は旧ソ連がガスの拡散を抑えるため、点火したのが始まりだった。

 ベルドイムハメドフ氏は国営テレビで、地獄の門は人間が造りだしたもので、「環境と近隣住民の健康に悪影響を及ぼしている」と指摘。「莫大(ばくだい)な収入源となり、国民の福祉のために役立てることができる貴重な天然資源をわれわれは失い続けている」と語った。

 同氏は2010年にも消火を命じたが鎮火できなかった。

 地獄の門は人気観光地となっている。2018年には、ベルドイムハメドフ氏により「カラクムの輝き」と正式に命名された。(c)AFP