【1月11日 People’s Daily】これまでの5年間の実践で、河湖長制度が完全に中国の国の事情や水事情に合っており、河川の保護や治水分野の根本となる、新しく重大な政策措置であることが証明された。

 ここ5年間、中国水利省と各地区・各部局は共同して努力し、長らく解決が望まれていながら解決できずにいた河川・湖沼の保護および治水という難題の解決を推し進め、中国における水系のあり方には歴史的な変化が起きた。

 2018年から、中国は全面的に河長・湖長制度を設立した。31の省・自治区・直轄市では、共産党委員と政府の主要指導者が省の総河長を担い、省・市・県・郷レベルで置かれた河長・湖長は合計30万人、村レベルで置かれた河長・湖長(河川巡回員・河川保護員含む)は90万人を超え、水系管理の責任体系が全国を覆った。

 国務院では、河長・湖長制度推進のために部局を横断した連合会議を設立し、河長・湖長の職務遂行・監督検査・審査と責任追及など諸制度を整えた。また長江・黄河(Yellow River)流域の河川や湖沼における河長・湖長の連合会議機構を設立し、上流域・下流域や左岸・右岸、部門などを超えて横断的に連動する仕組みや、巡回河員制度、民間河長制度、社会共同治水機構など、強力な協調体制をつくった。

 各地で「河川1本ずつに1つのプラン」が作られた。120万キロにおよぶ河川と1955の湖沼、初めて管理上の境界が明確化された。各地で水面の不当な占拠・生物資源の乱獲・違法な土砂等の採掘や不法投棄などを取り締まるプロジェクトが展開され、長江・黄河の河岸線では18万5000件の問題が挙げられ、取り締まりが行われた面積は4000万平方キロメートル以上にのぼる。取り除かれた違法な堤防は1万キロ以上、河に不法投棄されたごみは4000万トン以上であり、不法に占拠された河岸線3万キロ、砂を不法採掘していた船1万1000隻が摘発された。中国北部では使いすぎていた地下水の総合的管理が行われ、地下水の水位が回復し、場所によっては、永定河(Yongding River)・大清河(Daqing River)など長年枯れていた河に水が戻った。河北省(Hebei)白羊淀(Baiyang Lake)ではかつての風景が戻ってきたという。また、全国の主な都市では黒くて異臭を放つ水は基本的に見られなくなり、2020年の全国水質調査では2016年と比べて水質の大幅な改善が見られた。

 河長・湖長制度の全面的推進を通して、中国は人々が最も関心を寄せ、最も現実の性質に直結する水問題の解決に力を入れてきた。河川保護や水質改善、護岸、景観の改善など、河川・湖沼の保護や治水は人々の広い認知を得ている。水系を保護し、生命の健康を守ることは、社会経済の発展がエコフレンドリー型へ転換するのを促し、質の高い発展を支えていくだろう。(c)People’s Daily/AFPBB News