【1月6日 AFP】ロシアが主導する旧ソ連諸国の集団安全保障条約機構(CSTO)は、デモ隊が暴徒化して混乱が続くカザフスタンを「安定」させるため、平和維持部隊を派遣すると発表した。また、大規模なデモが起きたのは「外部からの干渉」が原因だと非難した。

 産油国のカザフスタンは長年、中央アジアの旧ソ連構成国で最も安定していると見なされてきたが、燃料価格の高騰に抗議するデモ隊が政府庁舎を襲撃するなど、この数十年で最大の危機に直面している。

 カザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ(Kassym-Jomart Tokayev)大統領は6日、国民に向けた演説で、「国外で幅広い訓練を受けたテロリスト集団」への対策をCSTOに要請したと述べた。

 CSTO議長を務めるアルメニアのニコル・パシニャン(Nikol Pashinyan)首相はフェイスブック(Facebook)で、CSTOはカザフスタンの状況を「安定させ正常化する」ため、平和維持部隊を一定期間派遣すると説明。現在の状況は「外部からの干渉」によって引き起こされたと主張した。

 トカエフ氏は、「テロリスト」が建物やインフラ、小火器の保管庫、最大都市アルマトイ(Almaty)の空港で飛行機5機を占拠していると述べた。同市付近では、カザフスタン空軍が頑強に戦い続けているという。

 トカエフ氏は「可能な限り厳しい態度を取るつもりだ」と警告し、「カザフスタン史におけるこの黒い時代を共に乗り越えよう」と国民に呼び掛けた。(c)AFP/ Christopher RICKLETON with Evan GERSHKOVICH in Moscow