【1月1日 AFP】フランスで1日、25歳未満のすべての女性を対象に、経口避妊薬(ピル)などの避妊法の利用が無料化された。若い女性が経済的理由から避妊をやめることを防ぐのが目的としている。

 この制度は、経口避妊薬、避妊リングのほか、避妊パッチなどのステロイドホルモンを用いた避妊法を対象としており、300万人以上が恩恵を受けられる。

 フランスは昨年9月、18歳以下を対象としていた制度を25歳未満に拡大すると発表し、「一定数の若い女性」の間で経済的な理由から避妊法利用が減少していることが調査で判明したと説明していた。

 避妊の無料化は、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権が推し進めている女性の権利向上や若者の貧困削減を目指す施策の一環。

 ジェンダーの平等を訴える「アナバン・トゥス(En Avant Tous)」をはじめとする複数の女性団体は避妊無料化を支持。アナバン・トゥスの広報担当者はAFPに対し「18~25歳の女性は、未成年だった頃に比べて多くの権利を失い、経済的にも非常に不安定なため、極めて弱い立場にある」と語った。

 ドイツ、ベルギー、オランダ、ノルウェーをはじめとする欧州諸国では、10代の若者には避妊が無料化されている。英国では、誰もが数種類の避妊法を無料で利用できる。(c)AFP