【12月26日 AFP】(更新、写真追加)南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)撤廃運動の精神的指導者として知られるデズモンド・ツツ(Desmond Tutu)元大主教が26日、死去した。90歳。シリル・ラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領が明らかにした。

 ラマポーザ大統領は「解放された南アフリカをわれわれに残してくれた偉大な世代にまた一人、お別れすることを意味する」と死を悼んだ。

 ツツ元大主教は少数派の白人支配に立ち向かい、1984年にノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞した。アパルトヘイト体制崩壊後も、南アが抱える問題点や不正から目をそらさず、正面から率直な意見を述べてきた。

 故ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏が南ア初の黒人大統領に就任した際、「虹の国」という言葉を唱え、広めたのもツツ氏だった。(c)AFP