【12月25日 AFP】ロシア・モスクワの裁判所は、第2次世界大戦(World War II)の退役軍人の肖像に放尿した19歳の男に禁錮4年の有罪判決を言い渡した。

 24日の検察発表によると、マトベー・ユフェロフ(Matvey Yuferov)被告は11月下旬、第2次大戦の退役軍人の追悼施設で展示品を「冒涜(ぼうとく)」し、その「犯罪行為」を撮影してインターネットに投稿。「ナチズムの復興」を取り締まる法律に基づき有罪となった。

 裁判専門の独立系ニュースサイト「メディアゾナ(Mediazona)」によると、ユフェロフ被告は退役軍人の肖像に放尿した。

 ユフェロフ被告は当時酒に酔っていたことを認めており、自分の行動を後悔しているという。

 1945年のナチス・ドイツ(Nazi)に対する旧ソ連の勝利は、ロシアにとって国家的誇りであり、政府は国民の愛国心をかき立て、旧ソ連とその軍隊に対する批判をかわすために利用している。

 ロシアでは、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)政権批判の急先鋒(せんぽう)で野党指導者のアレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏が退役軍人の名誉を傷つけたとして有罪となった後の今年3月、第2次大戦の退役軍人に対する侮辱を禁じる法案が可決された。(c)AFP