【12月24日 AFP】フィギュアスケート男子の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は23日、来年2月の北京冬季五輪を目指す意向を示した。今週出場する全日本選手権(Japan Figure Skating Championships 2021)では4回転アクセルに挑戦することも明らかにした。

 足首のけがで今季のグランプリ(GP)シリーズの欠場を余儀なくされていた羽生は、この日の公式練習で4回転アクセルの成功に迫り、五輪3連覇が懸かる北京大会へ向けて体への懸念を和らげた。

 4回転アクセルは大会で成功した例が過去に一つもなく、男子でも神業と考えられている。27歳の羽生は26日のフリースケーティング(FS)でプログラムに取り入れる決意を示しており、出場すれば北京でも再び挑戦するかもしれない。

 羽生はこれまで北京大会を目指すと明言したことは一度もなかったが、この日は報道陣に対して「ここで(4回転アクセルを)下りたら満足するのかもしれない。それは諦めていない」とした上で、「ただ、延長上に北京はあるかもしれないなと腹をくくってここまできた」と話した。

 練習中に転倒して右足首の靱帯(じんたい)を損傷し、先月から戦線を離脱していた羽生は、22日の公式練習を欠席。しかし、翌日のこの日は活気にあふれた姿で登場し、セッション終盤には4回転アクセルの練習を始めた。

 片足でクリーンに着氷していたかにも見えたが、本人はわずかに回転が足りないと感じているという。羽生は「きょうは自分の中で軸づくりが一番大事だと思っていたので、回転はそんなにかけていない」と振り返り、「きょう、やるべきことをやった」と語った。

 男子シングルは、24日のショートプログラム(SP)で幕を開ける。(c)AFP