【12月23日 AFP】世界各国で、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」による感染者の急増を抑えるための動きが加速している。22日には、フランスが5歳以上の子どもへのワクチン接種を開始。中国は、北部の陝西(Shaanxi)省西安(Xi'an)で厳格なロックダウン(都市封鎖)に踏み切った。

 フランスはこの日、5〜11歳を対象としたワクチン接種を開始。オリビエ・ベラン(Olivier Veran)保健相は、現在7日間平均で5万4000人となっている1日の新規感染者数が、年末には10万人に達する可能性があると警告した。

 同じく感染者が急増している英国も同日、5〜11歳の子どもに対する米製薬大手ファイザー(Pfizer)製ワクチンの接種を承認。約400万人分の経口治療薬を購入すること、感染者が検査で陰性となった後の隔離期間を10日から7日に短縮することも発表した。この日の同国の新規感染者数は10万6122人で、またしても過去最多を更新した。

 フィンランドも、ワクチン接種を5〜12歳の子どもに拡大する計画を明らかにした。前日には過去最悪水準に達している感染拡大を抑えるため、クリスマスイブのバーの営業を午後9時までとする措置を発表していた。

 スペイン政府は、再び屋外でのマスクの着用を義務付けると発表。実施時期は決まっていない。

 一方、北京冬季五輪を来年に控え「ゼロコロナ」政策を推し進める中国では、西安でわずか52人の新規感染確認を受けた措置として、1300万人以上の住民を対象に厳しい外出制限が課された。住民は23日午前0時から、2日に1度の必需品購入や緊急時以外は外出が禁じられる。西安との往来は保健当局によって厳重に監視され、非必需品・サービスを扱う店は閉鎖される。(c)AFP/Stuart WILLIAMS with AFP bureaus