【12月22日 東方新報】北京冬季五輪の家企画展「一緒に未来へ」は11月29日、東京の中国文化センターで開幕した。中国の孔鉉佑(Kong Xuanyou)駐日本大使は、日中が冬季五輪をきっかけに両国関係の持続的な改善・発展を推進することを期待している。日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕(Yasuhiro Yamashita)会長は、今回の冬季五輪に参加した日本代表団の規模が200人を超え、双方が今後、スポーツ交流を通じて、両国間の相互理解と友好親善を強化することを期待している。

 ここ数十年の歴史から見ると、スポーツは日中関係の「先駆者」と言える。1956年に中国卓球代表団が東京に来て第23回世界卓球選手権大会に参加し、両国の民間スポーツ交流の序幕がここから始まった。

 数十年来、点から面につなぎ、ますます深くなる日中スポーツ交流は、両国のスポーツの共同発展を推進し、両国の民衆の友情を深めただけでなく、同時に両国関係の行き詰まりを打破し、双方の関係改善を推進する上で重要な役割を果たした。今度の北京冬季五輪は間違いなく得がたいチャンスだ。

 日中は冬季五輪をきっかけに氷雪関係種目の交流を強化できるだろう。1972年札幌で、1998年長野で開かれた2回の冬季五輪は、日本国民のウインタースポーツの興味を育成しただけでなく、日本の冬季五輪の試合全体の技戦の実力も高めた。北京冬季五輪は3億人のウインタースポーツへの参加をけん引し、より多くの若者を氷雪での「縁結び」に導くことが期待されている。これは両国がプロウインタースポーツの交流を強化し、民間のウインタースポーツの交流を深化させることを可能にした。

 日中は冬季五輪をきっかけに氷雪産業の発展を拡大できるだろう。北京冬季五輪の開催に伴い、アジアひいては世界で新たな「氷雪ブーム」が巻き起こる見込みだ。これは、氷雪施設の建設、氷雪装備、氷雪器材、氷雪研修などの業界が巨大な市場需要を生み出すことを意味している。近年、中国圧雪車、造雪機、スマートスキーマシンなどの氷雪装備器材が相次いで登場し、製品の無から有へ、ブランドの有から優への成長の道を歩んできた。両国の企業がそれぞれ強みを活用し、強者連合を通じて、互恵・ウインウインを実現することができる。

 日中は冬季五輪をきっかけに氷雪観光協力を推進できるだろう。ウインタースポーツの魅力で多くの人がウインタースポーツを体験し、氷雪文化を感じ、氷雪美食を味わう旅に出た。氷彫刻展で有名なハルビン市(Harbin)、樹氷景観で有名な吉林市(Jilin)、温泉群で有名な長白山(Changbai shan)などの氷雪観光都市は、長年にわたって中国人のウィンター観光の「人気観光スポット」だった。データによると、2018年から2019年までのウインターシーズンに、中国の氷雪観光客数は延べ2億2400万人に達し、1人当たりの消費額は5000元(約8万9000円)近くに達した。研究によると、世界の気候特徴が最もよく、人体の快適度が最も高く、資源の独特性が最も強い氷雪観光地は北緯40度から50度の「白金氷雪観光地帯」に集中しており、中国の天山(Tianshan)-アルタイ山脈(Altai Mountains)、長白山、大興安嶺(Daxing'anling)・小興安嶺(Xiaoxing'anling)、日本の北海道もこの地帯に位置している。氷雪観光として打ち出すことに成功すれば、両国は大いに盛り上がるだろう。

 冬季五輪が舞台を建て、ウインタースポーツを大いに演じることができれば、両国のスポーツ界、ビジネス界の収穫を満たすだけでなく、両国関係も暖かくなることが期待されている。(c)東方新報/AFPBB News