【12月22日 AFP】2022年2月の北京冬季五輪に、北米アイスホッケーリーグ(NHL)の選手が参加しないことが分かった。複数メディアが21日に報じた。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の問題でNHLのリーグ戦50試合が延期になる中、米スポーツ専門チャンネルESPNや、ニューヨーク・タイムズ(New York Times)、ワシントン・ポスト(Washington Post)、USAトゥデー(USA Today)などの米各紙は匿名の情報筋の言葉として、北京五輪へ選手を派遣しないことでリーグと選手会(NHLPA)が合意したと報じた。

 NHLの一流スター選手が不在となったことで、今回の五輪も2018年の平昌冬季五輪と同じような形になるとみられる。平昌五輪では、各国代表のメンバーをマイナーなリーグの選手や引退直後の選手が占め、OAR(ロシアからの五輪選手)が金メダルを獲得した。

 リーグと選手会はもともと、2022年と2026年の冬季五輪に選手を送り出すことで合意していたが、新型コロナによる延期がシーズンに影響しない限りはという条件が付いていた。

 NHLでは、21日に予定されていたフィラデルフィア・フライヤーズ(Philadelphia Flyers)対ワシントン・キャピタルズ(Washington Capitals)の試合が、キャピタルズのチーム内で感染が拡大していることにより延期となった。これで延期を強いられた今季のリーグ戦は50試合に達した。

 しかし派遣見送りが決まったことで、リーグは五輪期間の2週間に延期になった試合を組み込み、また残りの多くの選手は休養を取れるようになった。NHLは21日のベガス・ゴールデンナイツ(Vegas Golden Knights)対タンパベイ・ライトニング(Tampa Bay Lightning)の試合を最後に中断する予定となっている。(c)AFP