【12月21日 CGTN Japanese】持続可能な開発のための中国の科学衛星1号(SDGSAT-1)が撮影した10点の画像が20日、正式に公開されました。中には、マルチスペクトル熱型赤外線画像装置で撮影された北京市や上海市、フランス・パリ市など複数の地域・都市の画像が収められているとのことです。

 同衛星は11月5日に太原衛星発射センターで打ち上げられ、世界初の持続可能な開発目標モニタリング衛星として、国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に特化した科学衛星です。

 持続可能な開発目標のモニタリングと評価のニーズに応じて、SDGSAT-1は熱型赤外線、微光、マルチスペクトル画像装置の三つのペイロードを搭載し、人類の活動と自然環境の相互作用過程の精密な描写を実現しています。熱型赤外線画像装置は高分解能広幅観測能力を持ち、幅300キロメートル、分解能30メートルのデータを取得でき、中国国内で初めて全光路低温光学システム設計を採用し、大きなダイナミックレンジで0.2度の温度差を見分けることができます。微光とマルチスペクトル画像装置は光路を共用する革新的な設計を採用し、データ観測の整合性を保証すると同時に、分解能10メートルのデータ取得能力も実現しています。

 微光画像装置は夜間の照明の強度と分布を探査することで、社会・経済発展水準と人の居住構造を反映する能力を持っています。その観測データを利用し、経済・社会・人文などのデータと結びつけることで、持続可能な都市やコミュニティーにおける住宅条件、居住環境、交通輸送および水中生物における海岸の光害、海上漁業による漁獲、海洋での石油・ガス採掘などの関連指標のモニタリング、評価、科学研究にサービスを提供できるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News