【12月20日 AFP】(更新)欧州連合(EU)の欧州医薬品庁(EMA)は20日、米製薬会社ノババックス(Novavax)が開発した新型コロナウイルスワクチンを承認した。EUでのコロナワクチン承認は5例目。同ワクチンは従来型技術に基づいて開発されており、同社はワクチンに対する不安を軽減する一助になればと期待している。

 EMAはノババックスのコロナワクチンについて、18歳以上を対象に「条件付き販売許可の付与」を勧告。欧州委員会(European Commission)はこれを受け、同ワクチンを承認した。

 ノババックス製ワクチンはタンパク質サブユニット技術を用いたもので、同様の方法で開発されたワクチンはさまざまな小児疾患を予防するため世界中で使用されている。

 EMAによると、英国および米・メキシコで行われた計4万5000人以上を対象とした二つの臨床試験(治験)で、発症を89~90%減少させる効果が認められた。だが、試験が行われた期間に感染が広がっていたのは、新型ウイルスの原株や、「アルファ株」や「ベータ株」など一部の変異株に限られていたことから、「オミクロン株」など他の変異株に対する有効性に関するデータは今のところ不足していると、EMAは指摘している。(c)AFP/Jan HENNOP and Danny KEMP