【12月18日 AFP】急進左派のバーニー・サンダース(Bernie Sanders)米上院議員は17日、朝食用シリアルで知られる食品大手ケロッグ(Kellogg)のストライキに参加中の従業員を「企業の強欲」に抵抗しているとして称賛した。

 賃上げを求めるストは10月5日、ミシガン、ペンシルベニア、ネブラスカ、テネシー各州にあるケロッグのシリアル工場で始まった。

 サンダース氏はトレードマークのカジュアルな冬用コート姿で集会に姿を見せ、ケロッグがスト参加者の代替要員を雇い入れる方針を示していることを非難した。

 サンダース氏は歓声を上げるスト参加者の前で、「ケロッグに言いたい。臨時でない代替要員を雇うと自社に人生をささげてくれた人々を脅し、これから雇われる従業員の賃金を低く設定する2段階賃金制度を導入するのはやめてほしい」と訴えた。

 さらに「私がきょうここに立っているのは、みなさんが途方もない勇気を出して企業の強欲に立ち向かったからだ。全米の労働者がみなさんの勇気に感謝している」として、「この国では今、恥ずべきことが起きている。私たちは所得と富の大変な格差を目にしている」と続けた。

 サンダース氏は「米国を愛しているなら、労働者を愛せ」として、「米国の労働者を愛しているなら、仕事を時給90セント(約100円)でメキシコの困窮者に移すのをやめろ」と訴えた。

 サンダース氏は常々、企業が巨額の利益を得て経営陣には何百万ドルもの給与や手当を支払う一方、多くが国外に事業を移し、国内の平均賃金は40年間横ばいが続いていることを激しく批判している。

 同氏のツイッター(Twitter)アカウントには、ケロッグの商品「フロステッド・フレーク(Frosted Flakes)」のマスコットキャラクター「トニー・ザ・タイガー(Tony the Tiger)」に似たトラが、キャッチコピー「They're gr-r-reat!(グゥレイトォ!)」の代わりに「Let's end Kellogg's Gr-r-eed!(ケロッグの強欲を終わらせよう!)」と呼び掛けているイラストが投稿されている。

 ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領もケロッグの方針を批判。従業員の不満は交渉で解決するべきであり、「雇用主が脅迫することはあってはならない」と述べている。(c)AFP