豪の競泳五輪メダリスト、10代の頃の性的虐待被害を告白
発信地:シドニー/オーストラリア
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【12月9日 AFP】東京五輪のオーストラリア競泳代表選考会を「女性蔑視の変質者」に抗議するため辞退したマデリン・グローブス(Madeline Groves)が8日、10代の時に今も競泳界にいる人物から性的虐待を受けていたと、公共放送ABCとのインタビューで告白した。
バタフライ専門で、2016年リオデジャネイロ五輪で二つの銀メダルを獲得したグローブスは、1980年代と90年代に10代の少年を性的暴行した疑いのある元トップコーチのジョン・ライト(John Wright)氏をABCが10月に調査したことを知り、声を上げることにしたと話している。ライト氏は10月、過去の児童性的虐待容疑で逮捕され、再勾留となっている。
グローブスは「ジョン・ライトの事件の報道を見て、この手のことは過去の話で、もはや起きることはなく、時代は変わったという認識があるように思う」とした上で、「だがそれは必ずしも真実ではないと思う。実際に私は、未成年の頃にある成人男性から複数回にわたって性的暴行を受けた」と明かした。
「当時はそのことを相談できると思える人がいなかった。そして今も信頼して打ち明けられる人は水泳界にはいない」
グローブスは加害者の身元を伏せたが、今でも水泳界にいる人物で、虐待は13歳から18歳の時まで続いたとしている。(c)AFP