【12月9日 AFP】仏パリの検察当局は8日、2018年にサウジアラビア人ジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏の殺害に関与した疑いで逮捕された男性について、トルコが出していた逮捕状の容疑者とは別人だったことが判明し、釈放したと発表した。

 逮捕状が出ているのは、ハリド・オタイビ(Khalid al-Otaibi)容疑者。トルコ・イスタンブールのサウジ領事館でカショギ氏の殺害を実行したグループの一員として、トルコで欠席裁判を受けている26人のうちの1人で、事件をめぐり米財務省から制裁も受けている。

 警察・司法関係者によると、容疑者と同名のパスポートを所持していた男性は7日、パリの空港でサウジアラビアの首都リヤド行きの便に搭乗しようとした際、仏警察に逮捕された。

 仏当局が身元確認を進める中、パリのサウジ大使館は7日夜、男性は事件とは無関係だと主張し、即時釈放を要求していた。サウジアラビアの治安関係者は、「ハリド・オタイビ」という名前は同国では非常に一般的と指摘。トルコで逮捕状が出ているオタイビ容疑者を含め、「事件のすべての被告」がサウジアラビアの刑務所で服役していると説明した。(c)AFP/Stuart WILLIAMS, Wafaa ESSALHI