【12月3日 AFP】ノルウェーは2日、ワクチン接種者の間で新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の疑いがあるクラスター(感染者集団)が発生したことを受け、オスロ首都圏に新たな感染拡大防止策を導入した。

 公共交通機関、ショッピングセンター、商店、タクシーでは、十分な対人距離が確保できない場合、マスク着用が必須となる。在宅勤務が可能な人に対して義務付けられ、屋内イベントの出席者は100人に制限される。

 オスロでは先週、太陽光発電会社スカテック(Scatec)が主催したクリスマス夕食会に120人が出席。全員がワクチン接種済みだったが、その後50〜60人が新型コロナウイルスの陽性反応を示し、うち少なくとも1人からオミクロン株が検出された。

 現在分析が進められているが、地元当局は感染者からさらにオミクロン株が検出されると予想。全員から同株が検出された場合、欧州で確認された中では最大の集団感染事例になる。

 イングビル・ヒャールコール(Ingvild Kjerkol)保健相はこの状況を憂慮していると述べ、「このウイルスが非常に容易に伝染すること、ワクチンが感染を十分に防げないことを示している」と指摘。ワクチンの重症化予防効果が期待されるが、効果の程度は不明だと語った。(c)AFP