【12月3日 AFP】英国の王室を離脱したヘンリー王子(Prince Harry)の妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)が、プライバシー侵害で新聞社グループを訴えていた裁判で、英控訴院は2日、メーガン妃の主張を認めた下級審の判断を支持した。

 メーガン妃は声明で、この判決が大衆紙の責任追及を目指す他の人々を勇気づけ、改革につながることへの期待を表明。「これは私だけでなく、正しいことのために立ち上がるのを恐れた経験のあるすべての人にとっての勝利だ」とし、「今回の勝訴は先例となるものだが、最大の意義は、人々を残酷にし、うそや痛みを生み出して利益を得るタブロイド業界を変革するのに必要な勇気を、私たちが手にしたことだ」と指摘した。

 メーガン妃は、疎遠になっていた父トーマス・マークル(Thomas Markle)さんに送った手紙の抜粋を大衆紙メール・オン・サンデー(Mail on Sunday)が2018年に掲載したことを受けて、発行元のアソシエーテッド・ニューズペーパーズ(Associated Newspapers)を提訴した。

 高等法院の判事は2月、手紙の抜粋の掲載は「明らかに行き過ぎで違法」だと判断。新聞社側に対し、数十万ポンド(数千万円)の訴訟費用の支払いと、同妃の勝訴を伝える文面の1面掲載を命じていた。新聞社側は、正規の審理を行わずにメーガン妃の主張が認められたことを不服とし、上訴していた。(c)AFP/James PHEBY