【12月1日 CNS】中国の製薬会社、香雪製薬(Guangzhou Xiangxue Pharmaceutical)は11月7日、同社傘下の広東香雪医薬有限公司が広州市(Guangzhou)黄埔区(Huangpu)市場監督管理局から行政処分を受けたと公表した。新型コロナウイルス感染症をめぐり虚偽の広告を出したとして、広告の停止と罰金30万元(約535万円)の処分を受けたという。

 市場監督管理局によると、香雪医薬は2020年2月26~28日、ウェブサイトやメッセージアプリ「微信(ウィーチャット、WeChat)」公式アカウントで「自宅で感染症予防」「広州市衛生委員会が推奨」などとうたい、ボトル入り漢方茶飲料「粤抗1号」を宣伝。2021年2~3月には粤抗1号のボトル(330ミリ)と1883箱(1箱24本入り)に同じ表示をした。2021年6月7~10日には、ウィーチャット内のサイト「香雪大健康旗艦店」で「顆粒(かりゅう)配合の粤抗1号」の販売に「5箱で治療」という広告を表示した。

 行政処分では、広州市衛生委員会が粤抗1号を推奨した事実はない上、自宅で感染症を防ぐという根拠も「5箱で治療」という根拠もないと断じた。

 処分を受けた香雪医薬は「生産の見直し、広告の撤回、製品の回収を行い、責任者を処分する」と表明。香雪製薬も「傘下の企業に法令の順守を徹底する」としている。

 ウェブサイトによると、香雪製薬は1997年に設立し、2010年に深セン(Shenzhen)証券取引所に上場した。新しいタイプの漢方飲料、漢方薬、機能性健康品、生物医学工学、生命科学などの健康産業を展開している。(c)CNS/JCM/AFPBB News