【11月27日 AFP】欧州連合(EU)の欧州疾病予防管理センター(ECDC)は26日、南アフリカで確認された新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について、欧州に「高い、または非常に高い」リスクをもたらすと警告した。

 ECDCは脅威評価報告書で「オミクロン株の感染・伝播(でんぱ)性、ワクチンの効果、再感染のリスクといった特性については不明な点が多い」と指摘する一方、オミクロン株がEUおよび欧州経済領域(EEA、EU加盟国にアイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーを加えた経済圏)に及ぼす全体的なリスクは「高い、または非常に高い」とした。

 ECDCは、オミクロン株が既存のワクチンの効果を低下させ、既存株よりも感染力が強い可能性があることを考慮し、「EUとEEA域内に持ち込まれて拡散する可能性は高い」と評価した。

 また、域内でデルタ株の感染が再拡大している状況では、オミクロン株が域内に持ち込まれて拡散する影響が非常に大きくなる可能性があると説明した。

 オミクロン株は南ア以外に、イスラエルでマラウイからの渡航者から検出された他、ボツワナ、香港、EU加盟国ベルギーでも検出されている。(c)AFP