【11月27日 AFP】中国の複数の地域で、女性が取得できる出産休暇の期間が30日以上延長された。中国では記録的な低出生率により少子化問題が深刻化する中、さまざまな出産奨励策がとられている。

 同国では急激な人口高齢化により経済が停滞。政府は今年5月、出産制限を緩和して夫婦1組当たり子ども3人まで認めるとしたが、生活費の高騰もあり、出生率の増加にはつながっていない。

 北京市は26日、女性の産休期間を30日増やし158日とすると発表。上海市も前日、同様の変更を発表した。国営新華社(Xinhua)通信によると、東部・浙江(Zhejiang)省では、2~3人目の子どもを出産する女性が計188日間の休暇を取れるようになった。中国全土を対象とした現行規定では、女性が取得できる有給の産休期間は98日間とされている。

 インターネット上では26日、産休をめぐる議論が白熱。産休の拡充により、企業が女性の雇用をためらうようになるのではないかとの懸念や、北京では男性の育児休暇期間が15日に据え置かれていることを疑問視する声が上がった。

 北京では、父親が育休を延長するためには、母親の産休からその分の日数を差し引く必要がある。父親の育休期間は浙江省でも15日、上海では10日となっている。(c)AFP