【11月25日 AFP】世界保健機関(WHO)は24日、新型コロナウイルスワクチンについて、2回接種した人から他人への感染を防ぐ効果が変異株「デルタ株」では約40%に低下しているとし、ワクチン接種を完了した人も引き続き必要な感染予防策を講じるよう求めた。

 WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェスス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は、ワクチン接種済みの人の多くが、他の感染予防策はもはや不要と思い込んでいると指摘。ワクチン接種による他人への感染を防ぐ効果に関して、以前は約60%だったのが、世界の感染で現在主流となっているデルタ株では約40%に低下していることを示すデータがあり、接種を完了した人も感染予防策を続けるよう訴えた。

 テドロス氏は「ワクチンは命を救うものだが、人への感染を完全に防ぐものではない」とし、接種をすれば重症化や死亡のリスクはかなり低くなるが、自身が感染して他人にうつすリスクはあると説明。接種後も、マスクを着け、対人距離を保ち、人混みを避け、人と会う時は屋外か通気の良い屋内にする、などの対策を怠らないよう呼び掛けた。(c)AFP/Robin MILLARD