【11月22日 AFP】男子テニス、ATPファイナルズ(ATP Finals 2021)は21日、イタリア・トリノ(Turin)でシングルス決勝が行われ、大会第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)が前年覇者で第2シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev、ロシア)を6-4、6-4で下し、2018年以来となる2度目の最終戦制覇を果たした。

 東京五輪金メダリストのズベレフは、各セット1回ずつブレークを奪うと、相手にはブレークチャンスを1本も与えず、75分で勝利。今季最多のツアー6勝目(通算19勝目)を挙げ、メドベージェフ戦の連敗も5で止めた。

 ズベレフは試合後「最高だった。5連敗中の選手が相手だったから、ベストの試合をしなくてはならなかった」と振り返り、「これ以上ないシーズンの終わり方ができたわけだから、ものすごく満足している。でも今はすでに来年を非常に楽しみにしている」とコメントした。

 11月25日〜12月5日に行われる国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup 2020-21)の決勝ラウンドは欠場することになっており、今後は休暇に入る。

 ズベレフは前日の準決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を破り、最多タイとなる6度目の最終戦制覇を阻止。この日は2012〜2015年に4連覇したジョコビッチ以来となるメドベージェフの大会連覇も阻んだ。

 だが、四大大会(グランドスラム)では昨シーズンの全米オープン(US Open Tennis Championships 2020)で記録した準優勝が最高成績で、依然として悲願を果たせずにいる。

 24歳のズベレフは、「自分はあらゆるレベルで成功を収めてきたが、唯一欠けているものがある。来年こそはそれを達成したい」と意欲を示した。

 一方、今年の全米オープン決勝でジョコビッチを倒し、グランドスラム初優勝を果たしたメドベージェフは、ズベレフも次なるステップに進めるだろうと考えている。

 メドベージェフは、「グランドスラム優勝はないが素晴らしい選手は大勢いる」とした上で、「サーシャ(ズベレフ)は誰にでも勝つ力がある素晴らしい選手。間違いなくグランドスラムでも優勝可能だが、それは彼だけではないし、そこが難しいところだ」と語った。(c)AFP