【11月21日 AFP】中国外務省は21日、リトアニアの首都ビリニュスに台湾が大使館に相当する代表機関「台湾代表処」を開設したことに抗議し、リトアニアとの外交関係を正式に格下げしたと発表した。

 リトアニアが「台湾」の名称を冠した代表機関の設置を認めたことは、台湾を国際舞台で孤立させたい中国の圧力を無視したことを意味し、外交上の大転換といえる。

 中国は台湾を不可分の領土の一部とみなして将来の統一実現を目指しており、「台湾」という表記が公式に使用されることで国際的に認知されることを受け入れない姿勢を示している。

 中国外務省は声明で「わが国の主権と国際関係上の根本的な規範を守るため」に「中国政府としては(リトアニアとの)外交関係を格下げせざるを得なかった」と主張。「リトアニア政府は、今回の問題から生じる全ての結果に責任を負わなければならない」とした上で、同国は「国際舞台であしき前例を作った」と非難した。

 台湾は7月、欧州で18年ぶりとなる新たな外交拠点をリトアニアに開設すると発表。猛反発した中国は駐リトアニア中国大使を召還し、リトアニア側にも同様に駐中国大使の引き揚げを要求していた。(c)AFP