【11月19日 CNS】中国では現在、テーマパークが花盛りとなっている。ユニバーサル・スタジオ・北京(Universal Studios Beijing、USB)や上海ディズニーランド(Shanghai Disneyland)に代表される国際的テーマパークから、長隆(Chimelong)リゾートや歓楽谷(Happy Valley)、華強方特(Fantawild)などの国産テーマパークまで、休日のレジャーとして高い人気を誇っている。

 USBは9月20日のオープン以来、中国で最も注目されるテーマパークだ。来場者がSNSに投稿するスポットとして大人気で、インターネット上でも最もホットなトピックとなっている。

 米国のResearch and marketのデータによると、中国のテーマパーク市場は2020年に520億元(約9305億円)に達している。2020~2027年の年間成長率は7.2%に達し、2027年の市場規模は800億元(約1兆42315億円)を超えると推定している。中国の証券会社、天風証券は「中国のテーマパーク市場は今後10年、新たな黄金時代を迎える可能性がある」と分析している。

 各地のテーマパークは昨年1月下旬、新型コロナウイルスの影響で休園を余儀なくされ、観光も一時的に停止された。一部のテーマパークは今年3月下旬、定員の約3分の1を受け入れる限定した形で再開した。

 華強方特は地域の文化と歴史をテーマにしたテーマパークで地元市民を呼び込む戦略を展開。昨年のコロナ禍の中、四川省(Sichuan)綿陽市(Mianyang)に新しいテーマパークを開設した。

 旅行客を対象とした屋内公演が多い長隆リゾートは昨年、入場者が大幅に減少したが、広州市(Guangzhou)の「長隆歓楽世界」では地元の特性を生かした新しいショーやエリアを設け、多くの観光客が園内に戻ってきた。

 新型コロナの影響でまだ旅行が限定的なため、USBの入場者は人口2000万人強の北京市などが中心。入場者は2022年に爆発的に増えると見込まれている。

 国際的人気を誇るディズニーは、中国市場について引き続き楽観的だ。今年5周年を迎える上海ディズニーリゾート(Shanghai Disney Resort)は2022年にチケット価格を引き上げると発表。2016年の開園から3回目の値上げとなるが、同時に子どもに人気の「ズートピア(Zootopia)」をテーマにした新プロジェクトも進行中だ。

 テーマパークのビジネスモデルとして、アジア1の人気を誇る東京ディズニーランドが注目されている。さまざまなテーマランドで多くの魅力的なアトラクションが行われ、まるで別世界に入ったかのように現実を忘れさせてくれる。専門家は「ディズニーランドやユニバーサル・スタジオ、レゴランド(Legoland)といったテーマパークは、インターネットで市民の関心を引きつけ、好奇心や興味を膨らませた上で、現地の没入型施設を体験してもらうことで利益を上げている。中国のテーマパークもこうした経営スタイルを取り入れる必要がある」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News