中国で緊急用品の備蓄呼びかけ 日本の災害食「見習う必要」
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【11月20日 CNS】中国商務部は、冬から春に向けた野菜などの安定供給に関する通知を発表し、その中で各家庭に食料や日用品を備蓄するよう呼びかけた。多くの地方自治体も「家庭用緊急物資の備蓄推奨リスト」を発表し、市民の間で大きな反響を呼んでいる。専門家は「政府の備蓄体制を社会的に補足し、緊急物資の消費需要を刺激することにもつながる」と分析している。
中国政府がこうした通知を出すのは今回が初めてではなく、国家応急管理省は昨年9月に「家庭用緊急物資備蓄の推奨リスト」を発表している。政府系主要メディア「経済日報」は「今回の通知は主に、新型コロナウイルス対策と市場の監督を目的としている」と評論している。中国人民解放軍国防大学(PLA National Defense University)連合勤務学院の黄明(Huang Ming)教授も「家庭内備蓄を促進することは、緊急物資備蓄システムを改善するため重要だ」と意義を強調。すべての緊急物資を政府の備蓄のみに依存した場合、物的資源のほか多くの人的資源や財源を消費し、さまざまな無駄が生まれる恐れもある。
多くの地方政府が発表している「家庭用緊急物資の備蓄推奨リスト」は一般的に、基本バージョンと拡充バージョンがある。基本バージョンは救急用品、工具、薬品など、拡充バージョンは生活用品や脱出・救助用ツール、家庭内の重要書類などを対象にしている。
11月11日を中心に行われる毎年恒例の大規模オンラインセール「双11(ダブルイレブン)」期間中、今年は緊急用品の売り上げが急増した。阿里巴巴集団(アリババグループ、Alibaba Group)のオンラインモール「淘宝(タオバオ、Taobao)」では、約200元(約3578円)の防災用手回し懐中電灯ラジオが3日間で1万個の注文が入った。約400元(約7157円)の緊急救助キットも3日間で6000個が売れた。
救急ツールや医薬品の備蓄が進む一方、非常食への関心はまだ低い。中国の食品業界では、日本のように災害食を専門とした企業は見当たらない。淘宝網には日本製のパンの缶詰、袋に水を入れるだけで食べられるパスタ、災害対応米などが売られているが、消費者の注目を集めていない。
日本では毎年「災害食大賞」を発表するなど、自給式の救援物資を重視している。中国でも社会の緊急予備力をさらに高める必要がある。黄明教授は「企業や社会団体など幅広い民間レベルで備蓄を担うことは、政府単一の備蓄不足を補うことができる」と話している。(c)CNS/JCM/AFPBB News