【11月19日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)は18日、激しいバトルとなっているドライバーズ選手権は「幼稚園」ではないと主張し、今週末の第20戦カタールGP(Qatar Grand Prix 2021)でも攻めのアプローチを貫くと強気な姿勢を示した。

 今季の総合争いで首位に立つ24歳のフェルスタッペンは、14日に行われた第19戦サンパウロGP(Sao Paulo Grand Prix 2021)決勝の48周目に、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)を阻止してコースオフさせた場面があった。

 それでも総合2位につけるハミルトンは同GPで劇的勝利を挙げ、残り3レースとなる中で首位フェルスタッペンとの差を14ポイントに縮めた。

 両者による今回のアクシデントは、レース当日には審議対象にはならなかったものの、フェルスタッペンのオンボードカメラでハミルトンのマシンをブロックする様子が確認されると、メルセデスが再審を要求。カタールGPが開催されるルサイル・インターナショナル・サーキット(Losail International Circuit)でスチュワードが審議を検討する事態となり、またしても両チームが火花を散らすこととなった。

 フェルスタッペンはメルセデスが再審を求めたことについて特に気にした様子もなく、レースでリードを守るためにサンパウロGPと同じ反応を示すだろうと明言。「ブラジルで逆の立場になっていたとしても、あれと同じことが行われただろう」と話し、必要であればハミルトンも同じように激しい攻めに出るはずだと示唆した。

 さらに「そうだね、ハードなレースで、われわれは選手権を争っている。ここにいるのは、幼稚園に来るためじゃない。あれは素晴らしいバトルだったし、自分としてもかなり楽しいレースだったと感じた」と続けた。

「ドライバーとして、自分たちはマシンの中で、できることとそうでないことを正確に把握している。あのときは激しい接近戦で、ブレーキを遅らせてコーナーに入った。タイヤはかなり摩耗していた」

「もっと急激に左に曲がろうとしていたら、スピンしてコースアウトしていただろう。最終的には彼ら(メルセデス)が勝ったし、十分にフェアだった。向こうの方が速度が上回っていたけれど、良いバトルだったと感じた」

 メルセデスがアクシデントに関して審議を求める動きに出た一方で、レッドブルもハミルトンの新しいパワーユニット(PU)の威力やリアウイングに関する疑惑を訴えていた。通算7度の選手権制覇を誇る同選手は、技術規定違反による降格処分でサンパウロGPではポールポジションを逃した。(c)AFP