【11月17日 AFP】オランダ国王の娘で王位継承者のアマリア王女(Princess Amalia、17)が、16日に発売された公認伝記の中で、感情を発散させるためにメンタルヘルスの専門医を受診していると明らかにした。

 来月18歳の誕生日を迎えるアマリア王女は、ウィレム・アレクサンダー国王(King Willem-Alexander)とマキシマ王妃(Queen Maxima)の3姉妹の長女。

 豪華な装丁のこの伝記は、作家でコメディアンのクラウディア・デブレイ(Claudia de Breij)氏が執筆し、王室が公認している。現地メディアは、これまで明かされてこなかったアマリア王女の生活の一端を紹介する同書の要約を報じた。

 公共放送NOSによると、同書には、国王夫妻が幼少期のアマリア王女を心配し、児童精神科医を受診させたと記されている。王女は現在も、定期的にセラピストと面談しているという。

 これについてアマリア王女は同書の中で「タブーだとは思っていない。公言しても問題ない」との見方を示し、「必要だと感じたら予約を入れる。ただ感情を発散させて、そうすればまた1か月頑張れる」と語ったとされる。

 2018年には王女の母方のおばが自殺しており、「特におばの身に起こったことの後」では、専門家と話すことは「普通のこと」だったとの考えを示している。

 オランダ王室は近年、一般社会との関係が希薄だとして批判を浴びており、世論調査でも支持率が下がっている。

 昨年10月には、国内に新型コロナウイルス対策の部分的なロックダウン(都市封鎖)が適用されていたにもかかわらず、ギリシャへ家族旅行に出掛け、途中で切り上げたこともあった。

 一方で、王室の若い世代は一般的な価値観に順応する姿勢を見せており、アマリア王女は6月、公務開始を前に、年間160万ユーロ(約2億1000万円)の報酬を受け取る権利を放棄した。(c)AFP