【11月17日 AFP】インドは15日から外国人観光客の受け入れを再開したが、大気汚染が悪化しており、タージマハル(Taj Mahal)などの観光名所にもスモッグが立ち込めている。

 北インドでは、毎年特に冬季に大気汚染が悪化する。野焼きや車の排ガス、工場のばい煙が混ざり、都市全体が黄色がかった煙霧に覆われる。

 昨年3月以降閉鎖されていたタージマハルでは16日、数百人の観光客の姿が見られた。コロナ禍以前は、1日当たり2万人が訪れていた。

 敷地内では、観光客は大理石の表面に触れないよう求められるなど厳格な感染対策が取られている。

 出張終わりに訪れたというオーストラリア人のラクラン・マゼール(Lachlan Mazzer)さん(33)は「インドは少し汚くて、空気の質も最高というわけではないことはみんな分かっている」と述べた。

 ここ数日の大気汚染は今年最も深刻な状況となっている。政府の統計によると、15日の微小粒子状物質(PM2.5)の1立法メートル当たりの濃度は160マイクログラムと、世界保健機関(WHO)が基準とする濃度上限を大幅に上回った。

 インドは15日、約100か国を対象に1年8か月ぶりに観光客の受け入れを再開した。しかし観光業界関係者によると、航空券が高額な上、英国や中国などからの入国は引き続き制限されており、需要は伸び悩んでいる。(c)AFP