【11月17日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するアルファロメオ(Alfa Romeo Racing)は16日、22歳の周冠宇(Zhou Guanyu、チョウ・グアンユー)を来季のドライバーとして起用すると発表し、F1初の中国人ドライバーが誕生することになった。

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 周は今季のフォーミュラ2(F2、FIA F2選手権)で好成績を残しており、アントニオ・ジョビナッツィ(Antonio Giovinazzi)に代わってシートを獲得した。来季は引退するキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)の後任として移籍してくるバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)のパートナーを務める。

 周は「中国人初のF1ドライバー誕生は、中国のモータースポーツの歴史にとって画期的な出来事。大きな期待を背負うのは分かっているので、それをモチベーションにしてさらに成長し、大きなことを成し遂げたい」とコメントした。

 チームも新たに契約した周を「彼の国のモータースポーツ史に重要な一ページを刻む先駆者」と表現し、F1の最高経営責任者(CEO)を務めるステファノ・ドメニカーリ(Stefano Domenicali)氏は、中国初のF1ドライバー登場は「素晴らしい」と話した。

 周はすでにモータースポーツ最高峰の世界の一端を経験しており、今季アルピーヌ(Alpine F1)のテストドライバーを務め、7月のオーストリアGP(Austrian Grand Prix 2021)では初めてフリー走行を行った。

 英国で学生時代を過ごした周は「小さい頃から、自分が情熱を傾けるスポーツで一番高いところへ上り詰めたいと思っていた。その夢がかなった」と話している。

「アルファロメオという象徴的なチームで、F1キャリアを始められるのはとてもありがたいこと。このチームはこれまでにも、多くの若い才能をF1に導いてきた。今、夢が現実になった」 (c)AFP