【11月17日 AFP】香港税関は15日夜、スピードボートから生きたロブスター約900キロを押収した。当局は、オーストラリア産ロブスターの中国本土への密輸の取り締まりを強化している。

 両国関係が悪化する中、中国は豪州産品の輸入を制限している。その中には、中国本土で人気のロブスターも含まれる。

 輸入制限のない香港では、豪州産ロブスターの輸入量が急増しており、その大半が中国本土に密輸されている可能性が指摘されている。

 香港税関が16日に発表したところによると、今回押収されたのは、ロブスター約890キロとナマコ約930キロ。香港島南部の港から、暗闇に紛れて出発しようとしたスピードボートで見つかった。原産地は今のところ不明。

 香港税関長は先月、豪州産ロブスターの密輸を「国家安全保障上の脅威」と呼び、取引を取り締まると宣言していた。

 昨年10月、中国本土で非公式の輸入禁止令が出されて以来、豪州産ロブスターの香港への輸出が急増している。同国の漁業研究開発機関(Fisheries Research and Development Corporation)のデータによると、以前は4900万円程度だった月間輸出額は、今年6月のピーク時には約22億円を超えた。(c)AFP