【11月12日 AFP】英王室を離脱したヘンリー王子(Prince Harry)の妻メーガン妃(Meghan, Duchess of Sussex)は、自身に好意的な内容を記した伝記本について、これまで否定していた執筆への関与を一転して認め、英裁判所に謝罪した。

 謝罪は、メーガン妃が英新聞社グループのアソシエーテッド・ニューズペーパーズ(Associated Newspapers)を相手取り起こした訴訟の一環で行われた。同社は大衆紙のメール・オン・サンデー(Mail on Sunday)やデーリー・メール(Daily Mail)、インターネットサイトのメールオンライン(MailOnline)を発行している。

 メーガン妃は、自身が父親に送った手紙の一部を同社が掲載したことはプライバシー侵害に当たると主張。高等法院は同妃の訴えを認め、手紙の掲載は「明らかに行き過ぎ」で「違法」だと判断していた。

 アソシエーテッド社はこの判決を不服とし、控訴院に上訴。手紙はリークされる可能性が高いことを承知の上で書かれたものだったと主張し、その証拠としてメーガン妃の元広報官ジェイソン・ナフ(Jason Knauf)氏の証言を提出した。

 ナフ氏は、手紙が父親により公表される可能性について、メーガン妃が言及していたと証言。また、自身が王子夫妻の伝記「Finding Freedom(自由を求めて)」の著者に情報を提供したことを認め、メーガン妃と同書について「定期的に議論」し、「直接、複数回にわたって対面やメールでやり取りしていた」と説明した。

 王子夫妻はこれまで、同書には直接関与していないと主張してきた。だがメーガン妃は10日に公開された証人陳述書で、裁判所に対して誤った情報を伝えていたことを認め、「当時、このやり取りについて覚えていなかったことを裁判所に謝罪する」と表明。「私は被告や裁判所を欺くことなどはまったく望んでおらず、意図もしていなかった」と弁明した。一方で、争点となっている手紙については、父親が実際に公表するとは思っていなかったと主張した。(c)AFP